症例報告:手術を行ったが、解消されない膝の痛み

60代の女性が膝の痛みを訴えて来院しました。

 

話しを伺うと、去年の春頃から膝の痛みを感じ始め、徐々に悪化した様子。

 

病院へ行き、レントゲン等の検査を受けたが、特別問題がない。と言われ、加齢による膝の痛みではないかと指摘された。

 

その後、別の病院へ相談した際、膝の半月板に若干の損傷がみられるということで、手術を勧められた。

 

この患者さんは、手術を受け、スムーズな動きになったような気がしたが、訴えていた痛みは解消されなかった。

 

そのことを病院で訴えるも、特別な処置はなく、経過観察を言われたのみであった。

 

当院では10回の施術が必要だろうと最初に見た感じで伝えた。その後は~・・・

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最初の検査時、この女性は膝を完全に曲げると痛みで曲げることができなかった。

 

もちろん、正座をすることもできないうえ、膝の前面と後面の両方に痛みを感じていることが検査の結果わかった。

 

重篤な問題がないか確認するために、いくつかの整形外科的検査を行ったが、特別な問題はないように思えた。

 

痛みのためにいくつかの反射に異常が生じてたが、大きな問題となるものではなかった。

 

 

最初の施術では、膝後方の筋に強い問題があるように思えたが、これは痛みをかばっているために生じているものと推測できた。代償性の問題だ。

 

最終的に問題があったのは、脚の前面と後面の筋の強さが痛みの原因であると推測できるものであった。太もも前面の筋は強く突っ張っていた。一方で太もも後面の筋は力が入らなかったが、膝の曲がり具合から筋が短く、引っ張っているようにみえた。

 

 

股関節にも若干の痛みがあり、いくつかの問題が確認され、最初の施術では・・・

 

前面と後面の筋のバランスが悪いことで痛みを生じていますが、根本的な原因は他にあると思えると伝えた。

 

最初の数回は痛みを取り除く施術を行うので、対症療法的なものになるが、根本的な問題をもう少し検査する必要があると伝えて、10回程度の施術が必要だろうと話をした。

 

2回の施術を終えると、患者さんは明らかに痛みが減少しているのを感じていた。

 

日常の様々な動作時に痛みを感じていたものが、大幅に減少していたからだ。一方、検査上も膝裏の筋を触った時の痛みは消失しており、改善傾向であることがわかった。しかし、依然として太ももの前面の筋は突っ張っていた。

 

毎回、細かな検査を繰り返し、小さな問題にも焦点をあてて施術をすることとなったが、その際に腰部のならず、頸部にも注視して施術を行っていた。

 

5回の施術を終えた頃、患者さんは”施術後”には正座をすることができるようになっていた。患者さん自身も驚いていたが、同時に久しぶりに正座をすることができてうれしい様子だった。

 

最終的に、8回の施術を終えて患者さんの症状はほとんど解消された。

痛みを感じる機会はほとんどなく、忘れて生活できていると言っていた。

 

短い距離を歩かせて、歩行を確認すると、少しかばっている様子がみてとれたので、様々な負荷を膝に与えて検査を繰り返した。その時に膝に問題があるようには思えなかったが、筋の働き方が少し悪いように思えた。

 

いくつかの反射を利用して、かばわない歩き方を思い出させるようにしたところ・・・10回目の施術ではほとんど元の状態に戻ったと実感できるようになっていた。

 

 

この患者さんは、膝の痛みはとれないものと諦めていたが、再び元の生活に戻ることができた。

当院でもこの患者さんの症状は大幅に改善する見込みがあったが、その理由としては膝の変形はほとんど疑えなかったため、加齢による原因はほぼないだろうと推測できたためであった。

 

 

年齢とともに膝の痛みを訴える人たちは増えてきますが、諦める前に一度当院でご相談ください。

どの程度、回数と回復する見込みがあるか様々な検査を通して客観的にお伝えします。

 

若槻カイロプラクティック

Tel. 0852-20-2040