症例報告:妊婦の腰痛

腰痛や下肢痛を訴える妊婦は毎年何例か当院にも来られます。

 

軽度のものから重度のものまで多様なトラブルを訴えて来院されます。

妊娠時の腰痛で困ったことは、科学的な検査が行えないことです。

 

妊娠時にヘルニアになってしまう妊婦は少なくないとされますが、レントゲンやMRIなどの撮影が行えないために、脊柱や椎間板がどのような状態になっているか正確に判断することができません。

 

そのためか、病院での診察と併用して当院に訪れる方は少なくないようです。

今回は30代前半の女性が妊娠前から持っていた腰痛が妊娠後日に日に悪化していたために来院してこられましたので、その話を紹介しましょう。

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彼女は妊娠6か月でした。安定期に入ったが、大きくなる胎児に合わせるかのように腰痛がひどくなってきました。

 

始めて来られた時に、一見すると普通に歩いているので、軽度かな?と思ったものの、座った状態から立ち上がったり、次の動作に移ろうとする際には痛みのために顔をゆがめていました。

 

いくつか検査をしたところ、彼女はしびれは軽度で、臀部まで出ていましたが、坐骨神経痛とは言えない範囲にありました。また、しびれがいくつかの整形外科的検査をしてみたところで悪化する様子がなかったので、神経痛に関しては極軽度であろうと想像できました。

 

彼女は腰仙部、腰の付け根のあたりに強い痛みを訴えていました。

足を後ろにそらすと強い痛みのために、顔をゆがめており、その部位を押圧することでもひどく痛がっていました。

 

 

痛みの強さ、表情の変化、検査等々から真っ先に解消しなくはいけない問題は腰仙部にあると判断しました。1回目。すぐさまその変化は表れ、施術中から痛みはみるみる減少していきました。

 

1回目の施術を終えると、足を反らした痛みはほとんど消失しており、押圧するとまだ痛みますが、動かした際の痛みはほぼ0になっていました。

 

 

帰り際。彼女は驚いた顔をしていましたが、その理由は大幅に腰痛が減少したためでした。

翌日は再び痛みが出始めていましたが、施術を受けた日は久しぶりに眠ることができた。と話していました。

 

 

結局、彼女は3回の施術をしました。

疼痛は回数を重ねるごとに減少していましたが、腰痛の根本的な問題は股関節にあることがわかりました。股関節は妊娠前からあまり動きが良くなく、強い痛みこそ生じていないが、ぎこちない動きは古い問題だと推測できました。

 

 

その後、無事出産されて、現在は子育てをしているそうです。

 

 

妊娠時の種々のトラブルは必ず解消できるとは言い切れませんが、助けになる部分も多々あります。気になる場合は一度ご相談いただければ適切な判断をさせていただきます。妊娠中のエクササイズや日常生活での注意。食事の内容様々な面でご自身を助けることができるでしょう。

 

 

是非一度ご相談ください。

若槻カイロプラクティックは

 

Tel. 0852-20-2040