2013年の9月頃。半年間続く膝の痛みを訴えて来院された方が、1年3か月の間、32回の施術を当院で受けられたので、その経過を報告しようと思います。
60代後半にして、膝を伸ばすことも曲げることも痛みのために困難になっており、常に片膝を軽く曲げた状態で歩いておられました。病院では、骨の変形は年相応であり、筋弛緩剤と痛み止めを処方され、日々それを服用していました。
実際に検査をする際、仰向けになってみると・・・
膝は約10度曲がった状態で足を延ばし、それ以上に膝を伸ばそうとすると痛みで飛び上がっていました。では、曲げる方はというと、約90度までしか曲がらず、とても正座はできる状態ではありませんでした。そして、曲げる際にも痛みのために飛び上がってしまいました。
外見から、痛みを感じている膝は痛みのない膝に比べて若干大きく腫れているように感じていると患者さんは言っていました。
初めて見た時、痛みは随分改善するとは予測できたものの、年齢と痛みの強さなどを考慮に入れると、7割~8割の痛みの消失と若干の動きの改善が見込めると思いましたが、回数は20回くらいが目安になるだろうと僕は話しました。
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この患者さんは7割でも痛みが減るのなら通いますと了承いただき、施術を開始しました。
そして、約1ヶ月の間に7回の施術を行いました。 最初の3回の間は痛みの変化はなく、依然として辛い状態が続いたいましたが、4回目の頃に少し改善傾向がみられました。痛みが少し少ない。と。
しかし、その後たくさん歩いたためか痛みが強くなり、悪くなっていました。
7回目には痛みは3割程度少なくなっていたようでした。歩くときに足が若干スムーズに歩けると本人も感じていたようです。
初めての施術から5か月後。15回の施術を終えました。
その頃には、歩くことで痛みを感じることはなく約7割痛みが軽減していました。膝を伸ばしても痛みはなく、曲げた際の痛みが残っていました。
そして、18回目の施術の際。痛みは約9割軽減していました。
普段痛みを感じることはほとんどなく、歩きすぎたり疲れたりすると痛みを感じていたが、休めば痛みは消え、普段通りの生活ができるように回復していました。来院から6か月後のことです。
曲げた際の痛みは随分と軽減していましたが、最後の最後で痛みを感じている様子でした。正座は依然としてできていません。
この時点で当初の目標は達成され、思ったよりも早く回復しましたので、施術を終えることを提案しましたが、この患者さんはその後月に1回程度ずつ来院を続けていました。悪化を懸念していたかもしれませんし、よりよくなりたいと願ったのかもしれません。
毎月1回~2回ずつの施術を重ねていくうちに、膝は少しずつ曲がる角度が大きくなり膝の動きは18回目の頃よりも少しずつスムーズになっていったのです。それとともに、痛みも少しずつ軽減している様子でした。
そして、初めての来院から1年と3か月。
曲げた際の痛みはほとんどなくなり、動きはどんどんとスムーズになり、完全ではありませんが、患者さん自身が感じる痛みもほとんどなくなりました。依然として正座はできませんが、日常の生活や歩きすぎて痛みが出るといったことは全くなくなりました。そしてさらに、施術を受けることで今までにないほど軽い足取りで歩くことができたと話してくれました。
60歳後半になってくると関節炎からの回復は厳しい面がありますが、非常によく回復した好例でした。膝の痛みはとても多くの人が抱える問題です。背景には様々な原因がありますが、多角的に判断して、問題点を指摘いたします。
共に改善を目指して、若槻カイロプラクティックでできることの提案とどのような展望なのか将来について共に考えていきます。膝の痛みに悩みがある場合には一度ご相談ください。
若槻カイロプラクティック
Tel. 0852-20-2040